ずっと載せたいと思いつつ、旧車イベント等になかなか展示されないため載せられずにいた
ホンダの「S-MX」という車をカタログのみで御紹介。
何度も書いてますが1980~90年代初頭まで日本の自動車界にはデートカーブームがあって
トヨタ・ソアラやホンダ・プレリュード、そして日産のS13シルビアが主役でした。バブル崩壊と
共にブームは終息しそのまま終焉を迎えましたが「夢よもう一度」のごとく1996年に登場した
のがこのS-MXです。

バブル時代のデートカーはすべてスタイリッシュな2ドアクーペでしたが不景気真っ只中時代
に突入後の90年代後半に誕生したS-MXは実用性も考慮、今の車に通ずるスタイルをして
ます。そしてキャッチフレーズはその名もズバリ「恋愛仕様」でした。

カタログをめくる度に「新しい出会いは新しい風に乗って」 「恋は人生の宝石箱」など
恋愛と絡めた一言が。彼女 (または彼女にしたい娘)をドライブに誘うプロローグです。
愛の色は燃える炎の色である」、「ふたつのハートがひとつになる事を愛という」。
デートドライブで二人の心がシンクロ。

この辺りから、かつて「助手席シートを運転席側から倒せる」レバーを備え大ヒット
を飛ばしたプレリュードを世に送り出したホンダさんの本領が発揮されていきます。
室内の紹介に入ると「恋路は常に平行移動するものである」「恋は、肩寄せ同じ
未来を見たがる
」とベンチシートのメリットを最大限にアピール。そして…
フルフラットシートの紹介で「倒れたら起こすのが友情、ともに倒れるのが愛情」は
さすがに公式カタログとして攻め過ぎな気がするようなしないような…
しかしS-MXは更に攻めます。
ベッドサイドテーブルのように使えますと謳うシステムトレイのサイズはティッシュボックス
に準拠。また「愛のしまい場所は他人には見えない」と紹介された収納ボックスは予備
のティッシュボックス2箱がピッタリ納まるサイズに設計されてるという…もはや説明不要。
そして「恋に弱腰は禁物」と煽ります。一応ですが23年前に発売されてた車です。

最後の一言は「相手しか見えないのを恋と呼び、まわりが全部見えるのを愛と呼ぶ
と締めていますが、これイギリスの聖職者トーマス・フラーが残した恋愛の格言「結婚前
は(相手を見極める為に)両目を大きく開いて見よ。結婚してからは (不満が起きても)
片目を閉じよ
」を暗に逆説的に揶揄してるような気も。
そしてゴールイン後はファミリー層の定番、今も現行車の「ステップワゴン」にシフトで
完璧です。余談として再びのデートカーブームは起きずに初代のみで消えたS-MXは
当時一緒に発売された初代ステップワゴンの兄弟車でした。

もう一つ余談としてバブル崩壊直前の1991年1月、トヨタもソアラとは別にプレリュードや
シルビアに近いカテゴリーで「サイノス」というデートカーを登場させました。キャッチコピー
は「友達以上恋人未満、そんな二人のラバーズクーペ」。
サイノスでドライブデートを重ね友達以上恋人未満から進展してくカップルという意味合い
のキャッチコピーでしたが…
進展ないまま男性の車を「女性が行きたい所への足として利用する」バブル期の流行語
にもなった「アッシー君の車」というイメージが出来上がってしまい不発。デートカーとして
ソアラに続くヒット車にはなりませんでした。

因みに2代目サイノスは1995年に登場。CMソングは同年に大ヒットしたGlobeの「Joy to the love」
でした。


1月の最終日曜日、お台場で開催されたNYM2017へ行った後、そのまま南青山へ向かい歴代シビックのレースカーが展示されてた
「Hondaウエルカムプラザ青山」を訪問。

まずは初代シビックから。余談ですがこのシビックはドイツ文学の大学教授だった親父がかつて乗ってた愛車です。親父がドイツ赴任中に運転免許を
取り (因みに現地ではオペルの車に乗ってたと聞いてます)日本へ帰国後すぐ買ったのがこの車で、その親父に借り自分が免許取得後初めて教習車
以外でハンドルを握った (車庫入れの練習だけでしたが)のもこのシビックでした。

以前書いたとおり実の親とは2歳になる前に離れて一緒に住んでなかった為いわゆる「家族の思い出」みたいな話は皆無に近い中、親父がシビックを
買ってからたまに訪ねてくるようになったある日の事テレビの歌番組を観ながら当時17歳だった自分に「なあ、優子ちゃんは可愛いよな」と言い出し…
昔の話なので当たり前ですけどこの「優子」ちゃんとは (元AKBの)大島さんとかではありません。1980年代前半に代表曲「シンデレラサマー」
の他、チャゲ&飛鳥のチャゲとデュオを組み「ふたりの愛ランド」で大ヒットを飛ばしたりしたシンガーソングライター「石川優子」さんの事です。

親父から当時もらったカセット。聞くのはクラシックばかりだった人でしたが石川優子に
関してはかなりファンだったみたいですね。
俺「写真集でも買えばいいじゃん」、親父「さすがに(写真集は)買いに行きづらいかな、おまえ買って来いよ」と17歳と43歳が冗談か本気か判らない
会話のやり取りをした後日、その「石川優子」写真集を自分が本当に買ってきて次に親父が家へ来たとき渡したら…マジに喜んでくれ「これは礼だ」
と現金で2万円をくれたという、大学教授らしからぬものの何ともほのぼのとした (してるか?)エピソードが残ってます。

その後に親父が買い替えたのがこちらの3代目「ワンダーシビック」。自分が愛車 (三菱スタリオン)を買うまでこの車を借りて走り回ってました。
因みに上記の初代も3代目ワンダーも親父が買ったのはMT車です。

シビックは誕生以来、ずっと日本のベーシックカーとして一翼を担っていました。

(2017. 1.)

実に26年ぶりのフルモデルチェンジとなる新型NSXを観るため南青山のホンダショールーム、「Hondaウエルカムプラザ青山」へ行ってきました。


ハイブリッドエンジンのV6ツインターボ507馬力、フルタイム4WDで9速AT…凄すぎてもうよくわかりません。

記憶が確かなら国産車で初めて価格が1000万を超えたのが先代NSXだったはず…今回は量産型国産車で初の2000万超え、来年2月発売です。

2012年2月に「NSXコンセプト」として参考展示された際の写真。このNSXコンセプトを基に作られたレースカーは2年前からSUPER GTに参戦して
GT-Rやレクサスと既に競い合っていますが、市販車もほぼそのままの姿で登場します。

(2016. 9.)

NSXを観にホンダ「ウエルカムプラザ青山」へ。新型「CIVIC TYPE R」誕生を記念した「歴代TYPE R」の1台としての展示です。

2002年式の「NSX-R」、2000年代の衝突安全基準に適合させる為リトラクタブルヘッドランプを固定式ライトに変更してるものの
全体のシルエットは1990年初登場の時そのまま。
こちらは「CIVIC TYPE R」と「INTEGRA TYPE R」。

NSXが前回展示されたのは2013年11月。当時も書きましたがこの時行こうとしたら180SXのヘッドライトがいきなりタマ切れして
片目になり、帰り真っ暗の中では完全な整備不良車状態になるため途中で引き返し観れなかったという事が。
そしてそこからまた遡り最後にNSX (リトラクタブルヘッドランプ仕様)を観たのは2012年2月なので実に約3年半ぶり。

「NSX-R」のカタログです。
こちらはリトラクタブルヘッドランプ仕様「NSX-R」、1992年の登場でした。

1990年版NSXカタログ。登場直後のⅠ型です。
マイナーチェンジされたⅡ型の2000年版カタログと、固定式ライトへ替わったⅢ型の2001年版カタログ。

(2015.11.)

久しぶりに南青山にあるホンダ自動車のショールームを訪問。国内初公開となるホンダが開発したFCV (燃料電池車)コンセプトカーを見てきました。
従来のガソリン車や軽油が燃料のディーゼル車、タクシー等のLPG =液化石油ガス(プロパンガス)車、急速に普及が進んでるEV(電気自動車)に加え、
水素を燃料とするFCV車が今年暮れから来年にかけて遂に登場します。

従来の化石燃料で走る車の排ガス環境問題、EV車の充電にかかる時間や航続距離に関するネック等を両方解決する次世代の車として注目
を集め出したところ。排出するのは水だけで一回の水素充填時間は約3分、航続距離は700km以上。水素スタンドの普及がカギともなりますが、
とにかくもの凄いポテンシャルと可能性を秘めた近未来を駆ける車です。

(2014. 6.)

デトロイトモーターショーで先行展示された「NSXコンセプト」を見にHondaウエルカムプラザ青山へ。このコンセプトカーを原型にしてアキュラの
ブランドから3年以内に北米で発売、その後日本にホンダブランドで市場投入される予定です。

1990年発売の初代NSXも展示。

(2012. 2.)

ホンダの東京モーターショー2009コンセプトカーがHondaウエルカムプラザ青山で早々に展示されたので観に行ってきました。


(2009.11.)